世界はきみの歌/草野春心
 


  きみは一篇の詩
  ただひとつ
  この星にうまれた
  かけがえのない一篇の詩



  時間は目眩めくリズム
  若さに弾み
  老いて穏やかな
  飽きることのない無限のリズム



  風も
  空も海も
  歓んできみを祝い
  きみを運ぶ旋律となる
  生きてゆくがいい
  この星にうまれて
  きみは誰よりも幸福なのだ



  世界はきみの歌
  命はうたう唇
  そしてぼくは一対の耳
  言葉さえ捨て
  きみを抱きとめる一対の耳



戻る   Point(4)