蝶々は旋回する/
はるな
花束がゆっくりと腐っていく夜に
物事はギターの陰で息を潜めている
ささやかな草原を抜けて出会う泉に
少女は捨てることの悦びをしる
蝶々は旋回する
森は徐々に深くなり
積み上げられた生活が香る
隠し持つ優劣は溶け出して
海は気付かぬ間に遠くなる
戻る
編
削
Point
(3)