曇り日の朝/草野春心
 


  世界があまりに苦すぎるので
  曇り日の朝
  空を飛んでいた
  歌を
  菜箸で奪った
  噛みしめたそれは
  土塊(つちくれ)の味がした



戻る   Point(4)