桜色の小瓶に詰めて貴方に/高島津諦
 
飲み込む曲芸みたい



僕の言うことをすっかり聞いた後お腹空いたと笑ってくれよ



世界一美味しい物は食べたくない 君より好きな物はいらない



これから私、殻を破る真似しますから、優しい言葉をかけてください



昼寝する君を二学期まで守るため一匹一匹蝉を殺そう



粉末の思い出に着火! 爆炎があのホテルから見えたら笑える



納豆をご飯にかけず食べるよに私単品食べててほしい



誰一人近くに寄ってこないのです 実際安いと胸に書いても



壁越しに手を繋いでるふりをする降らない月の重力に耐え



メリーゴーラウンドに乗って近いとか遠のいたとか叫んでる君



裏切られた猫にも帰巣本能は宿って忘れることができない



ドーナツの穴を食べようとしているの? 私は笑わず見ているけれど



フリー素材みたいなデートプランでも君は最後にキスしてくれる
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