遠くへ/
朧月
たくさん歩いたら
遠くへゆけると
思っていたのに実際は
足踏みしてるだけ
放り投げたい心だけ
それもかなわずに
だれかがなげたボールを
受け損ねて傷ついて
自分だけが苦しいと
想うことで楽になり
ほんとのあなたの傷に
目をつぶって撫でている
だれもが
大事な自分を守りたくて
だれもが
敵をつぶしたくなる
ひとりに
なったらどれだけ悲しいか
わからずに
いらないなんてつぶやく
戻る
編
削
Point
(2)