ひとつ うつろい ?/木立 悟
 
のたちの背が
昼を午後にし
午後を夜へとすぎてゆく


水がまわる音
鉱がまわる音
それとは知らず
星をまわす洞


光の一歩 曲がらずに
ふるえの一歩 直ぐにゆく
皆が同時に ただそこに在り
澱みから澱みからはじまってゆく


積み重なるもの
一斉に負を向き
やわらかく巨きな
指の跡を見る


空が空を数えている
金も緑もそれを見ている
たどりつかずにすれちがうもの
決めることなく次を決めてゆく

























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