語る足跡、語られぬ足跡。/吉澤 未来
 
「毎日毎日、
一日一日を生き抜くこと。」
それが私の夢だ。」
なんて 言ってみたら あの二人はなんて答えるだろう。


日々繰り返される
こうしたい ああしたい は
きっと誰にでもある小さな足跡

一日一日の一瞬一瞬
一寸先の暗闇の中で

一人の力
または二人の力で

果ては数えきれない
多くの人との力で
乗り切っていくという
ことに疑問はないけれど

小さな足跡を踏みしめて
前に進めればいいと
私は自分に満足を与えている

特別なものなんて何一つないと
そう心に思いを重ねながら
踏みしめる足跡を見て・・・

少ない経験から
少なくを知り
多くを語る私は

多くの経験から
多くを知り
少なくを語る

そんな素晴らしさには
素直に感動できないだろう


目の前に見える
私にとっての大きな足跡・・・

それはきっと
父と母
二人の語られぬ
一つの語るべき
生き方なのかもしれない


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