そらのからだ/
草野春心
そらには大きな口がある
風でくちづけしてくるくせに
無口なところがいとおしい
そらには大きな腕もある
胸いっぱいに星を抱き
ついでに燕をつまめるくらい
いつでもそらは黙ってる
ありとあらゆる生きものの
うち明け話にうなずきながら
僕たち、うんと伸びをしようよ
大きな大きなこの空の
やさしい瞳にうつるように
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