地球を包み込む、大気の話/狩心
 
砂臭く、歩く度に崩れ少しずつの完走した粉を地面に落とし
風がそれをさらい、無造作にまたピラミッドの内側に眠る古代文明の象形文字的な壁画に張り付く
哀愁に撃たれている暇はなく、故郷は干乾びた涙と共に飲み込み
ブラックホールの不安と恐怖の渦に身を投げ、光のない世界で体積のない、耐えられない程の存在の軽さで、盲目のまま手探りで温度を探し、中心に向かって永遠に落下し続ける

やさしく微笑みたいのは、明日の神を倒すため、
楽しくジャンプしたいのは、
昨日も明日も関係なく、すべての存在と繋がり合いたいから、
人々は嘔吐し、内臓のすべてをぶちまけ、
その飛び散った地図をボーっと眺めながら、
脳みその皺を掻き消してエゴを握り潰し、
信号機みたいな三色思考におさらば、
体が麻痺して言葉を失った者たちや、
すでにこの世に存在しない者たちを無作為に大量投与する、
体が破裂して、空になるくらいに

ガンガン
バンバン

投与する、
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