土曜の午後の/八男(はちおとこ)
 
シの卵を食べた

その石灰に似たような ほろ苦さが



雲になって

伊吹山を

見えなくしている



何もかもが

この店内でしかない

誰かが 床を 歩く音が 嬉しい



足音だ 足跡だ



店主が 洗面器で うがいをして 

吐いた 水だ 水の音だ



この ちゃぷちゃぷしているものの

正体は いったい 何

今回は やめにして

浮かんだままにしておこう



虹にひっかけた

ハンモックに揺られたい

この店のメニューに加えてほしい





 


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