いきもの、が、騒ぐから/ホロウ・シカエルボク
 

点、で描いた集合には
意識を委ねざるをえない、火災現場の
人間が集合して燃えた挙句の肉のかたまりのごとくに
神経が摩耗し過ぎて
どこにも回路が繋がらない
約束されたはずの眠りは
転寝にも叶わず覚めた
ディスプレイが点灯する
悪あがきを続けなさい
ひとつ終わったからとて
すべてを忘れることは出来ない


喉の奥底には痛みがあった
身体はけだるく
関節は外れそうに弛んでいた
目を見開いていると
攪拌機の中のように情景は揺らぎ続ける
言葉と肉体が
溶けあって
トレモロを響かせる
点で描いた集合には意識を委ねざるをえない
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