空に浮かぶ海/大祐
 
何処かで聞いた話がまた転がり込む
人々が空に投げた夢は 誰かの夢でもある
誰も彼もが同じ夢を見る 少し違う色の 同じ夢

未来も過去も 
繰り返し 練り返す
琢磨していく遺伝子が残す物語はそれぞれの星を描く
どれだけ集まれば 海となる?

深さの解らない世界に飛び込む勇気は 死を覚悟すると同じ
誰も知らない夢がまた投げつけられていく
きしむ音を立てながら沈んでゆく きしきしと

次第には汚れて見えないものになり
見たくないものに変わり廃れていく
人の残すものは害だと言うかの如く
深い色に染まった海が淵を描くのだ

海中に咲く華は誰が望んだ夢なのだろうか

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