立ち止る影 / 人生の痛みこそ/beebee

誰もが想いを求めて立ち止る時
人は静かに息を継ぎ
少しく肩を落として振り返る
回りの木々は色彩を落とし
静かにあなたの瞳を見守るだろう
あなたはふと手を見るだろう
幼く柔らかった両手は
人生の荒波を掻き分け
かさつき
場所によってはささくれ立って
鋭い痛みで思わず舌打ちをさせる事だろう
さあ、また歩き出そう
足下を確認して一歩前へ出る
改めて回りを見回し
流れていく人混みを視野に流しながら
もう一歩前へ出る
後はまたあなたを動かす力が
背中を押してくれる
一瞬の人生の痛みが
あなたにアクセントを与え
また自由に歩み始める
後に立ち止る影を残して
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