とっても ルーズ/竜門勇気
 

忘れたくない
ことが集まって
それが
思い出だった

なんにも気持ちよくねーわ
忘れたくないのは
あんときだけ
あんときのことだけ

さらさらと
聞こえているのは
なんだろう
この部屋には
最初っから
誰もいねーけど
寂しくて
みっともない気分で
一杯になって
せせこましくて
むやみに


窓を開けるの
外を受け入れるの
おいしい料理を
ばらばらにして
そのかけらを品定めするなんていや

一番近くの森が揺れれば
やがて飛礫のような雨が来る
君は僕を忘れた?
飛礫が枕を濡らすのをみてた
だまって
大人しく

忘れたかったこと
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