フィエスタ/竜門勇気
 
も閑古鳥が鳴いている
あの酒場にわざわざ並ぶ必要がなくなる

フィエスタは
自分の熱で溶けるピストンだ
人生を座って待っていれば
ただ始まって終わる
映画だと思ってる奴以外なら
誰かの家の呼び鈴を鳴らしてもいいことになっている

ハーピーは真っ赤な炭に
温かい息を吹きかけている
真っ赤な顔でジッポーをこすり
キャメルの端っこをあぶって笑う
\"どっちが酔っ払いかわかりゃしない\"
\"あのこをダンスに誘うんだね\"
\"うまくいったらあのこを私に紹介するんだ\"
\"あのこってのがはやくみつかるといいね\"

フィエスタは
俺には終わらない夜に見えた
去年も一昨年も
今年にはかないはしない
今年こそ終わらないんだ
人生が詩のように
始まりがあって終わりがあるものだと思う奴ら以外は!


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