ひだまり/A.Yusa
 



いつか僕も額に収まって陽当たりの良い部屋の隅のタンスの上かなんかで、
にっこりと微笑みながら、君の話を聞くのだろうね

そんな頃には、娘達の髪に白い物が混じり始めていれば良いなと思うのさ

きっとそれで僕も幸せ者だと、胸を張り笑っていられるだろうから

B級映画のエンドロールのような
ほのぼのとした風景が其処にあれば良い
「お母さん、ご飯ですよ」なんて
まるで出会った頃の君のあの笑顔を抱えて、あの子が君を呼ぶ

そんな風景が窓に映ればいいね

たまさかに
思い浮かべるのは、いつも僕が居なくなった後の君の暮らしぶりについてで、遺して行くにはあまりに未熟な今を
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