最初の詩人/ああああ
 
人は、いち、にの、散歩の途中に、ごお、ろく、転んで死に、これから始まる最初の詩人。
「私は、ほとんど部屋でひとりでいます。」
「部屋で、はがしたかさぶた集めてます。」
「はみがき忘れて眠ってます。」
「字を書いてます。」
「私は手が冷たくて鉛筆の持ち方が悪いので、親指の爪が人差し指に食い込んで、目が覚めたばかりのときはよく間違えた場所にいるような気がします。」
「新しい靴をはいたときの感触は清潔そうで、私は好きです。」
「歩いていく大学にはなるべく毎日行きます。」
「詩は詩的なものとして始まったように思います。」

(私はだれでしょう?)
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