繋げる想像/電灯虫
茂みの中にある
人が成らした道を行く。
石がゴロゴロ 足を触る中で
踏ん張っている土が
突風で飛んでいくとき
土だって限りがあるのか
そう思って
土がない世界が 寂しくて
でも
飛んでいった土が
例えば宇宙で漂う絵には
少年心がくすぐられる。
茂みを抜けて
横から川が顔を見せる。
サーと流れて 魚の影がちらほら見える。
自分の目では 川の先が見えない。
昨日見た地図では
下流は海でも 上流は陸の内だった。
例えば
地球の内側からその表面に水を汲んでいる
職人がいるとしたら
弟子入りしたくて
川沿いを上流めがけて 駆け出してる。
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