日本画家の先生へ/砂木
 
り言えない事も 百も承知で
良かった 本当に良かったと書いていて

友達がリストラされて 私もどうなるかわからない
今日 仕事があっても 明日 どうなるかわからない
そんな日々 沈む心 荒れてくる気分の時に 思い返し

もう今は 病気で亡くなった先生の年を追い越し
あの病室でスケッチブックを見せて貰ったのも
二十年以上も前になり
私が友人と初めて作った小さな詩集を贈って
喜んでもらったのも 幻のように遠くなり
でも先生の言葉が私の心に描く私は
本当に良かった私で

先生 ありがとうございます
何度も 書いては消した詩
書いていると 泣けてしょうがない
でも 書きたいから書いておく

言葉で書いてくださって ありがとう
先生 




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