ちょうりじっしゅう/
嘉村奈緒
アンモナイトを食べたら
夜目が利くものだと思っていた
嵐が近くなればなるほど
私は理科室が怖くなって
階段をスロープした
スロープした
スロープした
手順を間違えて私は嵐に引っかかれた
アンモナイト、うそ
化石はしゃべるけどしょっぱいからって
そういえば言われたような気がしたけど
轟音に消されてしまって
アンモナイト(うそ!)
やっぱり夜なんて漆喰なんだわ、って笑った
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