喫茶店にて/c
 

小刻みにゆれる帽子の主は
彼は
彼も詩をかいているに違いない
(だってまるでわたしみたいなのだもの)
そんな気がして
(不躾であります)少し覗いてみたのです
彼のメガネごしに
しかしそんなことは世界が歪んで許さなかった

煙草はまだ1本目で、

何かが煌めくのが少し気になる
おそらく、老人のメガネ
メガネごしの東スポは、話のたねにどうぞ、


買ったばかりの小説を開く頃には
彼らの存在なんて忘れてしまった
拒否した(歪んだ)世界、拒絶、拒絶返し
なんとなくわかるのです
とび出たおなかの中に隠しているもの
それが
つるりと剥けた骨だったらあなたは美しい
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