午後の休憩/
生田 稔
昔の帯地や
古着などを見る
大和の帯には
夢が宿る
芸者や上?や素人娘の
身につけた小物など
妻が蚊帳の生地を買った
二千円
庭には赤紫や黄色や
桃色や白い花々が
咲いている
静かな午後
コーヒーを飲みつつ
立原道造詩集を読む
若くして夭折した
彼の魂、僕はもう
76歳にもなった
いつまでも若いねと
時折言う人もある
足がわるくなった、大切にせねば
とりとめもなく、おもむく
ままに・・・・・。
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