、(あめ)/
乾 加津也
たくなに
むすばれていた
おなじいろした
ひとたちから
とおざかり
いびつな
わたしひとり
びくうに棲みつかせた
のは
わりばしでっぽうの輪ごむがちぎれて
掌の底がみえず飴玉のように抛られて
しずんで
ゆれる
かあさん
とぎれとぎれに
つづく
あめすじ
おとも
やみ
おんどを
かえし
あめ
、 、 、 、
ぬれる
靴いろの
まなざしが
ひとところからはしりさる
国道にそって
なにもかも
やめられる
あめ
、 、 、 、 、
戻る
編
削
Point
(9)