、(あめ)/乾 加津也
 
        むれる
        あめの
        おとが
        ことばに
        ちかく
        、 、 、

おぼれ
なき
ぬれ
それはおなじまま
いわれるまま
手をほどき
顔を
あらい

        瞼を
        おおきく
        しっかり
        あけても

あふれかえる
しけったえほんの
おり
せわしい
足の
しげみが
きしみ
ひろうで
みつめる
さきに
はしゃぐ
しかくの
テレビの
アニメが
はいいろの
せかいの
ゆうがた
といっていた
かたく
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