初夏の装い/sak
 
中は薄ら汚れて

臭いをどうにか抑えたいがために
花の香りのみずを吹き付け
染みをどうにか目立たなくするために
肌色の粉を塗り込め
手触りがどうにか伝わらないようにと
色とりどりの布で覆った


それでも捨てずにおくのは
それが肥やしになると、まだ信じているからだ
それが熱や力を生むと、まだ信じているからだ


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