二度寝。/るい
浅い眠りからの生還
午前3時
薄ら湿っている体と
浮遊する意識
ここは、どこ
見慣れた天井を捉えた目が
ここは自分の部屋だと告げる
目覚めたら
そこは不思議の国でした
なんてそんな物語のような展開はなくて
同じという当たり前しかなくて
失望と安堵が混ざり合った
小さな溜め息をひとつ
わたしの人生には奇跡も劇的な事も無く
ゆるやかに
ただのろのろと進むだけ
それだけ、なんだろう
それだけがこんなに虚しくて愛しいのだろう。
次に目が覚めて
不思議の国にいたら、
なんてそんな馬鹿なことを
遠のいていく意識の中思って
少し笑った。
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