愛/桜 歩美
 




男女になれば

愛をお互いに注がれたい気持ちでいっぱいになる

だけど女性はときに注がれたい気持ちになりすぎる

私は愛してほしいと思うことはあまりない

その代わり私の生きる道を邪魔しないでほしいとは思う

私の生きる道をそのまままっすぐ歩かせてくれることが

私にとって愛を感じる瞬間である



愛している

そういう言葉を言ってほしくはない

でも背中でそう語ってくれる

そんな愛が私はほしい

こんな私のこと

愛してくれる人なんて

いないかも知れない

でも私には今は息子が巣立たせることに夢中だから

それでいい

誰にも愛されないでもいい

息子のこと

本当に大好きで大好きで仕方ない



でも

君の道は私は邪魔しない

ちゃんと君の道を私から離れて歩いていってほしい

私が私の道を自由に歩くのが幸せのように

君も君の幸せは自分で探すことを知っている

そのときは

私も誰か愛する人を探してみようか

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