日々恋々/シャドウ ウィックフェロー
とつぜん日常がなくなって
うろたえたままオロオロと
時間と生活を
やり過ごしてる
物質的な破綻は精神的な覚醒をもたらさないものかと
密かに夢見ながら
なんて格好つけて
実際のところは
ただダラダラと
目の前の今を塗りつぶしてるだけ
今なら言える
例えつまらない日常だったにせよ
どんなに刺激的な未来よりも
その単調さを愛せると
例えそれが君に拒否された
生きるに値しない生活だったとしても
好きなつまみで酒を飲んで
ちょっと酔って世の中のばからしさを愚痴ったり
人より動物の方が救済に値すると嘆いたり
いつか孫でもあやしながら
同じような話しをしてるんだろうなって
あたりまえの様に思ってた
まだ君が一歳にもならない頃
ハイハイしながら舐めてた鍵で口の中を切ったとき
滲み出る血を見ながら
二度とこんな目には合わせないと
誓ったあの日から
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