国道14号線経由・自宅行/subaru★
 
地下鉄の駅は眠りについてしまった
私の寝床は遙か東
渋い蜜柑色のタクシーを捕まえ
座席に深く腰掛け ドライバーに行き先を告げた

タクシードライバーは無口
我武者羅にハンドルを握り
曇りないフロントガラス1点だけを見つめてる

車内の静寂を過剰に支配してる様は
映画館で楽しみのポップコーンもジュースも
唾を飲むことさえも許されないくらい静かだ

車窓からの灯りは数ヶ月前のシーンと違って
とても柔らかな感じだ
キツイ灯りの中で暮らしていたのが まるで嘘のよう
行き交う人もまばらで ホントまばらで祭りのあとのよう

この国道14号を大名行列で帰った
あの出来事が無
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