Absinthe/ホロウ・シカエルボク
 
目に昂り、潜在意識は放熱を訝しみ、咆哮にはおそらく獣のそれとは程遠い、幾許かの輪郭しか残されてはおらず
回転する限界の融点、ああ不要物は流れだすのだ、異常な放出の停止を執行出来ずに、ただ放り出されて流出していくのだ
逆遺伝学を唱える卓上ラジオの周期的な歪み、電波構造が解析されるには不十分な緯度と経度で三半規管は天秤がしっかりと釣り合う地点を探す、でも盲目だ、おそらくは
ケビン、ケビン、ケビン、何時か名付けた窓の外の女郎蜘蛛、甲虫の血を吸い尽くして萎んだ殻を廃棄している、風が強い日女郎蜘蛛は居なくなる
天鵞絨の目をさげた何かが静かに此処を窺っている、姿無きものはいつでも目的を気配に変
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