最近のカルチャー/番田
物事について真剣に考えている若者の数が減っている。何かの縁などで若者と話すことにため息をつかされるくらいだ。何かに真摯に取り組んでいるという彼らの話しすらあまり聞いたことはない。これはいったい何の影響によるものなのだろうか。ところで、最近この国におけるカルチャー自体が貧祖なものに変容している。ベストセラーや歌謡曲を参照してみても、哲学的なテーマを扱っているようなものは皆無と言ってもいいくらいだ。海外からやってくる作品も本当につまらないものばかりが増えてきた。2000年に入ってからは、アートやカルチャーにおける目新しいムーヴメントが発生した記憶などない。すでに去った時代のリバイバルのようなものだ
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