積木/はるな
あらゆる事象は往々にしてひとつの地平に閉じ込められる。
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時間に切れ目を入れるようにして生活が綴じてゆく。
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猿の脳みそを吸いだした。
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斜視の女が窓のすぐ傍でこちらを凝視している。
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何もかもは平等ではない。
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木は立ったまま根が腐れても不平を言うことはない。私たちはどうか。
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物事を明確にするには日常的に訓練をしなければならない。
その訓練のひとつひとつは困難なものではないが、
多くの人々にとっては訓練を継続するということこそが困難である。
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紙と鉛筆に埃が積もりだした。キーボードにもだ。
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