支払い停止を宣言しよう!/……とある蛙
長く歩いてくると
道に落ちているゴミの類い
しがらみという糸屑や
負い目というガムの滓
義理という不燃物
扶養義務って言う海綿動物の亡骸
みんなすねに絡み付いて
どうにもこうにも歩きずらくなる
だからと言ってそれらをすべて
こそぎおとす勇気は
俺にはない。
ゴミを踏まないように歩いて行こうとする
どうにかこうにか歩いていると
道を外れてしまい
奈落の底に落ちてしまいそうになる。
道は晴れの日でも縁に生える
下草のせいで薄暗く
薄暗く
ゴミだと自分で言っているすべてのものは
借りだということは分かっていて
その借りを忘れるために
ゴミだと一人騒いでいるだけで
そうだ、デフォルト
支払停止を宣言しよう
勝手に言い草だ
しかし、今言っておこう
まだ道がぬかるむ前に
この先が歩けなくなってしまわないうちに
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