九/
理来
て
九の足下は果てしなくしずむ
どちらがどちらであっても構わないのだ
太陽が地上であっても
菜の花が自分であっても
自分が菜の花やそれ以外の全部であっても
やはり九のままであっても
いななきは角笛のようにやって来て
九は春風の中を走る馬
素早く、なるべく騒ぎ起こさず
落下する雲を横切るよ
ふと仰ぎ見ると、九の覗き込む顔
菜の花の海に広がって
九、探り打つようだね
いつの間に、そこに戻ったの}
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