荒れた音/藤鈴呼
進まぬのだと
誰かが 嘆く
歯がゆいのだと
唇 かみ締めるだけでは
何も 変わらぬからと
明日へ 踏み出せば
ちょっと 待ってと
綱を引かれる 切なさに
また 一つ
かみ締める 唇の 厚みが
増すだけ
それでも
声を あげることは 大切で
仮説の上に 成り立つ事実も
尤もだから 堂々巡り
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コロコロと 変わる天気に 思い知る
お天気屋サンの 意味を しみじみ
*
暴風雨、だなんて言うと
大袈裟だって 突っ込まれるかも 知れないけれど
海沿いの風は
本当に 荒れた音を してる
姿が 見えぬのだから
想像をするしか 無いのだけれど
未だ 陽の有る時分から 吹き荒ぶ姿が
見え隠れ するようで
思わず 干した布団を ガン見して しまう
飛ばされては 居ないか
きちんと 括り付けては 居るけれど
大きな 布団バサミでも 心配な 程に
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