東電のうた/
一 二
やり振りまわす
王様の眼は嬉々と光る
「こっちの者ども掘れ深く
そっちは奏でろ舞え踊れ
もっと甘美に死を奏でろ」
死は東電から来た黙りん坊
死は煙となって立ち登る
自分の墓さえ煙の中
そこなら寝ても狭くない
死は東電から来た利かん坊
その目には己しか写らない
見えない毒で王様は裂く
狙い違わず僕等を裂く
僕等に王様は棺を出す
蛇と戯れ墓場を見る
死は東電から来た卑怯者
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