それこそ どうでもいい話/佐々宝砂
何日か前の朝日新聞朝刊の広告に、『不食−人は食べなくても生きられる』というおっそろしいタイトルの本が載っていた。数年ほど前にも同様の話を朝日新聞のコラムで読んだ覚えがあり、あまり驚きはしなかった(私は、そういう「どうでもいい」ことに関して、やたら記憶力がいいのだ)。ただ、不食なんて修行僧みたいなこと実践してる人がいるのねーとある意味呆れ、ある意味感心した。現在の私は喰うのを人生の楽しみのひとつにしてるので、喰わんで生きてゆけるとしてもそんなつまらんもん実践する気はさらさらない。それは私個人の好みの問題だが、もしも本当に本当にだよ、本当に食べなくても人が生きてゆけるのだとしたら、不食生活の正しい方法
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