五十日目の日記/縞田みやぎ
か。それとも関係なく燃えているのか。ここまで見えるのはいったいどんな火だ。みんな燃えるのか。あの火はこっちまで来るのかなあ。
見下ろした駐車場が暗い。水は来ているのかな。どうなんだろう。さっきの波からずいぶん時間がたったような気がするけど。どうなんだろう。車はもうだめなのかな。この建物はどうなるのかな。
窓とカーテンを閉める。もう真っ暗だった。外套もオーバーズボンも身に付けたまま,バッグとラジオを抱えて布団に入る。不安だったのだろう,よるかがすぐにくっついてくる。ごめん,トイレの掃除は明日明るくなってからするね。ごめん,おねえちゃんなんにもならんな。ごめんね。ごめんね。
ラジオはまだ警
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