半玉/subaru★
 
立方は色移ろい四季のよう
蜜柑の青も
やがて洗練の澄に変わるだろう

懐にキラリ光る手鏡は
己を格段と飾り立てる
目指すは真っ直ぐな一本の道

不意に落とした鏡の欠片は
己を護る懐剣か
左褄を取る心意気

夢うつつで頬をつねる
千夜一夜の長い夜
夜の束を半玉は綴じる

瞳にあの娘が踊る
古き良き夜に
また逢えると希う


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