光は・・・/yamadahifumi
 
俺は光と色彩の内に花火を見た。光?だがそれは・・・誰も黙らせることはできない。
 光と影の分身だと罵った奴が今や俺の下僕だ。それでも・・・乾いた舌の根を光らせていつも遠くの彼方を狙っているあいつは・・・親友だ。
 俺が喰ったのが「彼女」だ。
 彼女なんてものを上手いぐあいにこね上げるために俺達がいくらの時間を要したか・・・分かるまい。人が都市を建設するのにどれくらいの犠牲を払ったか分からないように。
 都市に犠牲はつきものだ。あちらからもこちらからも死体が出る。それを屠って食べるのが都市ーーー人の意思だ。
 俺は孤独になった。誰の倦怠でそうなったということもない。ただ俺の倦怠でそうなっ
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