指きり/
草野春心
指きりをしよう
サクマ式ドロップみたいな
とりどりのたわごとが
嘘にならないよう
指きりをしよう
またねという言葉で紡いだ
ほそくつづく糸が
途切れてしまわぬよう
うけついできた
たくさんの血肉と
ほんのすこしの勇気で
生きてゆくこと、
変わってしまった
たいせつなものたちの
くらい影が落ちても
歩んでゆくこと、
指きりをしよう
その心に、
約束だ。
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