君への詩/番田
僕には誰もいなかった
いつもそれは 確かなことだった
だけど いつものことだった
僕は場所を探そうとした 君のために
見ている その 風の中ではないものたちよ
だけど かまわない それが 風であったとしても
ごみ屑であったとしても
けれど ああ 何をするべきだろう
一人で行くには遠すぎる
*
僕にはわからなかった
見えたものは一体何だったのだろう
今ごろ君はどこなのだろう
恋人であるわけではないのだが
僕だけが夢の中だった 怖かった だけど
自分であることはいつも危険なことだ
*
明日が来るのは何故だろう
君のために 捨ててきたものも 多い
この道もそうだ 簡単なことではなかったのだよ
あまりにも 詩を書くのは 僕には危険なことだった
そして あまりにも 遠すぎた
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