渋谷の色は五時/番田 
 

回り続けては無くしてしまった
山手線に乗っている だけど 流れて行くことに
場所のないことを理解させられた気がした


かつて知識にしてきたものを考えることもなく
鼓動が鳴っていた それが少なすぎたのはなぜ


夢の中だったのだろうか 原発が こんなにも ああ
残していったものは 世界とは外国なのであるということ
広すぎる だけど 私たちの払うべき代償なのかもしれない


私たちは遠ざけられたままだったのだ
出ていくことだけが だけど どうしても確かなのだ
そうだ 見ていたのだろう ああ 神さまよ
そう 言葉は いつでも わからないことだらけ


今日も君は どこにいる
私の何もかもを知っているのだろう
会うかどうかも行き着くままの流れなのだろう
街をさまよう 私もそうだ


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