2006-2007 刺青、あるいは痕跡/はるな
 
に重要な要素のひとつだ。何にとって重要なのかはまだわからない。まだわからない、たくさんの物事。19年という数字。記号。暗号かされた日常会話。それもまた恐怖。もう一つの座席。何食わぬ顔の友人、本当に友人だったか、何一つ定義づけることができなかった、まみれる、腐臭に、手垢に、くだらない欲求に、堕落に、まみれる。布団からの悪臭、からからになった二週間前の嘔吐物、わたしにならなかった半液体。ごめんなさい、ごめんなさい、何に謝罪しているのかがわからない。いつだってそうだ、わたしはいつだってそうだ。
消えることの出来なかった「さようなら」、「いつも」も「みんな」もどこにもない。
理由もない。欲求がある
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