もっと どうでもいい話/佐々宝砂
ることは間違いないシリーズだから、時間と機会があったら読んでおいたほうがいい。
と書いておいて、矛盾したことをへーきで続けるのが私なのだが、『パイプのけむり』なんて、ほんとは読んでも読まなくても「どうでもいい」書物である。嫌煙が広まっている昨今、『パイプのけむり』はどんどん忘れ去られてゆくだろう。團伊玖磨がまだ生きていて、『パイプのけむり』新刊が訥々と出版されていたころ、次のタイトルはいったいなんだろうと読書人のあいだで話題になっていたことなんかも、どんどん忘れられていくのだろう。「どうでもいい」ことはどんどん忘れられてゆく。そう必要とはされていないから、忘れられてゆく。
「どうでもい
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