がらん、/桜
私の青い記憶は、押入れの中で眠っていた。
何年もの間、私自身がそれを忘れてしまっている間も。
ひとつふたつ手に取って、
撫でてみたり、裏返してみたりするのだけれど、
どうも、まぶされた埃に鼻腔が刺激されるだけである。
一つ、二つ、それ以外も
同じ様に撫でたり裏返したりしながら、
私はそれをルールに則って分別していく。
それから、ルールに則って袋詰めにしていく。
半透明のビニール越しに、
間の抜けた顔で、可愛らしい動物達がこちらを見ている。
訳のわからない生き物や妖精たちも、
色とりどりの衣装で、相変わらずと踊りを踊っている。
鼻腔はもう、本格的に塞がれている。
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