遺書/syuon
人が二度死ぬというのなら
かの王様の死はいつ訪れる
五十年か百年か
僕たち凡人の一生よりは
たぶん長い
はるかなときを 幾世紀とまたいで
悠々とその笑みを見せるのだろうか
シェイクスピアやベートーベンのように?
ソクラテスやクレオパトラだって
いつかは死を迎えるかもしれず
必ずしも残された記録が
存在とイコールではないけれど
人間五十年 今なら百年
誰かの頭に残れなくとも
君の心にいれたらいい
いつか そう遠くはない未来
君が穏やかに死を迎えるとき
僕もまた 一度死のうか
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