artery and vein/ホロウ・シカエルボク
 


もう生きるのも飽いた
そんな言葉が
マジシャンの剣のように
おれという人間の
人生の箱の外から
何度か差し込まれる
不思議なほどに
致命傷は避けて
まるで生身の肉体で度を超えた遊び


入り組んだ路地のどんづまりで
果てしなく晴れた空を眺めてるような気分
あてずっぽうの鼻歌は
ディランみたいなフレーバーを下手に追いかけて


まっとうに生きるほどジャンキーになる
ヒットさせたいターゲットが
どうしようもないほどゾクゾクさせるから
ほかのものに目をやるわけにいかないのさ
おれが生きる理由がたとえば
もっと現実的な
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