青空のかなた/
草野大悟
自由をとんでいた翼が
はねをすぼめ
きゅうに
従順をはばたこうとするころ
鬼は
だれもいない
うす桃色の桜のかげで
ほねを囓っている
食い散らかされた青空のかなた
はらはらと
ただ はらはらと
春のこえがする
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