メスライオンのやわらかな首毛/ホロウ・シカエルボク
神の火をひと息で握りつぶして
おれは幾千の真夜中の中間で
地上で最高の
太陽を目にする
脊髄を流れる
液が沸騰して
まるで電熱コンロみたいさ
おれは古臭い発熱の権化だ
からだの中に地上で最高の太陽を飼っている
神の火をねじ伏せる飼育員だ
そしてメスライオンをファックする
首の根っこにかじりついて
おとなしくさせながらさ
メスライオンは歓喜の歌を歌い始める、その
チェインソーのモーターみたいな
うねりの混じる咆哮で
ハウリングだ、とおれは思う
ハウリングがいのちの歌をうたっているのだ、ええ、このやろう
おれの骨盤
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